オープン戦とシーズンの順位に関係はある?過去のデータを徹底分析!

プロ野球オープン戦

 

あっという間に春キャンプが終わり、オープン戦の季節がやってきました。

オープン戦はいわゆる「練習試合」であり、オープン戦の成績は公式戦に反映されません。

そのため、各チームはテーマを持って、あれこれを試しながらオープン戦を消化していきます。

勝つことが第一ではないので、「オープン戦の順位と公式戦の順位は比例しない」、というのが通説になっています。

しかし、実際はどうでしょうか?本番で強いチームは、練習試合(オープン戦)でも強い気がしませんか?

そこで、実際に過去10年のデータを取り出して、オープン戦と公式戦の順位の関連性について調べてみました。

記事の前半はデータが並びますので、読むのが面倒な方は下の目次をタップして飛ばしてください。

 

2007年~2017年の順位を比べてみる

 

2007年~2017年、各シーズンのオープン戦と公式戦の順位を見ていきます。

オープン戦は雨で中止になった場合の再試合がないため、チームによって試合数が異なる年があります。

また、オープン戦はリーグ別ではなく、12球団総当たり戦です。

 

これより下はデータが多くなりますので、読むのが面倒な方は読み飛ばしてください。

オープン戦と比べて、公式戦で順位が下がった場合は青文字、上がった場合は赤文字で表示しています。

オープン戦で6位以上はAクラスとします。7位~12位はBクラス。

A→Bは下がった(青文字)、B→Aは上がった(赤文字)、A→AもしくB→Bは変わらず(色なし)。

色付きが少なければ少ないほど、オープン戦と公式戦の順位が比例している年だと判定できます。

また、近年はパ高セ低といわれているので、参考までにオープン戦の上位6チームの所属リーグも併記しました。

2007年の順位

 

2007年は色付きが6チームでした。

上位6チームのうち、パ2、セ4でした。

オープン戦の順位 チーム名 公式戦の順位
 1位  ライオンズ  5位
 2位  ホークス  3位
 3位  スワローズ  6位
 4位  ジャイアンツ  1位
 5位  タイガース  3位
 6位  カープ  5位
 7位  ファイターズ  1位
 8位  マリーンズ  2位
 9位  ドラゴンズ  2位
10位 ベイスターズ 4位
11位 イーグルス 4位
12位 バファローズ 6位

 

オープン戦で3位と好調だったヤクルトスワローズは公式戦では最下位となり、イマイチだった日ハムファイターズは優勝しました。

オープン戦9位だったドラゴンズは2位、8位のマリーンズも2位でした。

オープン戦の結果はあまり当てにならなかった年だったといえます。

 

2008年の順位

 

2008年は色付きが6チームでした。

上位6チームのうち、パ3、セ3でした。

オープン戦の順位 チーム名 公式戦の順位
 1位  ライオンズ  1位
 2位  ドラゴンズ  3位
 3位  ホークス  6位
 4位  カープ  4位
 5位  マリーンズ  4位
 6位  タイガース  2位
 7位  ファイターズ  3位
 8位  イーグルス  5位
 9位  スワローズ  5位
10位  バファローズ  2位
11位  ベイスターズ  6位
12位  ジャイアンツ  1位

 

オープン戦で1位だった西武ライオンズは公式戦でも1位フィニッシュ。

逆に12位だった読売ジャイアンツも公式戦では優勝と、なんとも面白い結果になりました。

 

2009年の順位

 

2009年は色付きが4チームでした。

上位6チームのうち、パ4、セ2でした。

オープン戦の順位 チーム名 公式戦の順位
 1位  ホークス  3位
 2位  スワローズ  3位
 3位  カープ  5位
 4位  マリーンズ  5位
 5位  イーグルス  2位
 6位  ファイターズ  1位
 7位  バファローズ  6位
 8位  ジャイアンツ  1位
 9位  ライオンズ  4位
10位  ベイスターズ  6位
11位  ドラゴンズ  2位
12位  タイガース  4位

 

比較的にオープン戦の順位と公式戦の順位が比例していた年だといえます。

勝ち癖がついているチーム(ファイターズ、ジャイアンツ、ドラゴンズ)は、本番ではきっちり仕上げてくるように見えますね。

中日ドラゴンズは落合監督の元で黄金期を築いています。一方では、横浜ベイスターズが暗黒期です。

 

2010年の順位

 

2010年は色付きが8チームでした。

上位6チームのうち、パ4、セ2でした。

オープン戦の順位 チーム名 公式戦の順位
 1位  ファイターズ  4位
 2位  ホークス  1位
 3位  イーグルス  6位
 4位  ジャイアンツ  3位
 5位  バファローズ  5位
 6位  カープ  5位
 7位  ライオンズ  2位
 8位  ドラゴンズ  1位
 9位  スワローズ  4位
10位  マリーンズ  3位
11位  タイガース  2位
12位  ベイスターズ  6位

 

オープン戦ではイマイチだったチームが公式戦で躍進した年でした。

ただし横浜ベイスターズ除く。この頃にファンだった方は相当我慢強かったと思います。

 

2011年の順位

 

2011年は色付きが4チームでした。

上位6チームのうち、パ3、セ3でした。

オープン戦の順位 チーム名 公式戦の順位
 1位  タイガース  4位
 2位  ホークス  1位
 3位  ファイターズ  2位
 4位  バファローズ  4位
 5位  ジャイアンツ  3位
 6位  ドラゴンズ  1位
 7位  ライオンズ  3位
 8位  カープ  5位
 9位  イーグルス  5位
10位  スワローズ  2位
11位  マリーンズ  6位
12位  ベイスターズ  6位

 

阪神タイガースが1位から4位に、ヤクルトスワローズが10位から2位になったのが目立つ位で、おおむねオープン戦と公式戦が比例した成績となりました。

ドラゴンズの安定した強さは相変わらずで、横浜ベイスターズも相変わらずでした。

 

2012年の順位

 

2012年は色付きが2チームでした。

上位6チームのうち、パ2、セ4でした。

オープン戦の順位 チーム名 公式戦の順位
 1位  スワローズ  3位
 2位  ファイターズ  1位
 3位  ベイスターズ  6位
 4位  ホークス  3位
 5位  ドラゴンズ  2位
 6位  ジャイアンツ  1位
 7位  イーグルス  4位
 8位  マリーンズ  5位
 9位  バファローズ  6位
10位  ライオンズ  2位
11位  カープ  4位
12位  タイガース  5位

 

珍しい位に、オープン戦の結果が公式戦とキレイに比例した年となりました。

さらに珍しいのが、横浜ベイスターズがオープン戦では3位!公式戦では定位置の6位になってしまいましたが、来年は期待できるかもしれません。

 

2013年の順位

 

2013年は色付きが4チームでした。

上位6チームのうち、パ2、セ4でした。

オープン戦の順位 チーム名 公式戦の順位
 1位  ジャイアンツ  1位
 2位  カープ  3位
 3位  ホークス  4位
 4位  イーグルス  1位
 5位  タイガース  2位
 6位  スワローズ  6位
 7位  ファイターズ  6位
 8位  ベイスターズ  5位
 9位  ライオンズ  2位
10位  マリーンズ  3位
11位  バファローズ  5位
12位  ドラゴンズ  4位

 

常勝軍団のホークスとドラゴンズがBクラスに沈み、カープが久々のAクラスに入った年でした。楽天ゴールデンイーグルス初優勝おめでとう!

近年の広島カープの強さは、このあたりから基礎が作られたのかもしれませんね。

そして、横浜ベイスターズが久々の最下位脱出!代わりに6位に落ちたのが我がスワローズというのは悲しいところですが…。

 

2014年の順位

 

2014年は色付きが3チームでした。

上位6チームのうち、パ4、セ2でした。

オープン戦の順位 チーム名 公式戦の順位
 1位  ホークス  1位
 2位  イーグルス  6位
 3位  ジャイアンツ  1位
 4位  ファイターズ  3位
 5位  カープ  3位
 6位  マリーンズ  4位
 7位  ベイスターズ  5位
 8位  ライオンズ  5位
 9位  バファローズ  2位
10位  ドラゴンズ  4位
11位  タイガース  2位
12位  スワローズ  6位

 

オープン戦の順位がそのまま公式戦の順位になったチームが多い年でした。

スワローズの低迷期到来を思わせるシーズンでした。2011年を最後に落合監督が退任した中日ドラゴンズも先が暗いようにみえます。

田中将大選手がぬけた穴は大きく、イーグルスは前年の1位から6位に転落。

 

2015年の順位

 

2015年は色付きが6チームでした。

上位6チームのうち、パ4、セ2でした。

オープン戦の順位 チーム名 公式戦の順位
 1位  ホークス  1位
 2位  マリーンズ  3位
 3位  ベイスターズ  6位
 4位  バファローズ  5位
 5位  タイガース  3位
 6位  イーグルス  6位
 7位  ライオンズ  4位
 8位  スワローズ  1位
 9位  ドラゴンズ  5位
10位  ファイターズ  2位
11位  ジャイアンツ  2位
12位  カープ  4位

 

久々に、オープン戦と公式戦の順位が反比例した年でした。

サプライズは2年連続で最下位だったスワローズが優勝。

ベイスターズは6位に逆戻りし、ドラゴンズは浮上のきっかけをつかめていないようです。

パリーグはホークスの黄金期到来。いや、前からずっと黄金期か?

 

2016年の順位

 

2016年は色付きが6チームでした。

上位6チームのうち、パ4、セ2でした。

オープン戦の順位 チーム名 公式戦の順位
 1位  タイガース  4位
 2位  マリーンズ  3位
 3位  ホークス  2位
 4位  イーグルス  5位
 5位  ライオンズ  4位
 6位  カープ  1位
 7位  ジャイアンツ  2位
 8位  ファイターズ  1位
 9位  スワローズ  5位
10位  ベイスターズ  3位
11位  バファローズ  6位
12位  ドラゴンズ  6位

 

セリーグは広島カープが久々の優勝、パリーグは大谷無双の日ハムファイターズが優勝しました。

オープン戦の結果は公式戦と反比例し、参考にならない年でした。

例外としては、地力がないスワローズとドラゴンズがオープン戦そのまま下位に沈みました。

ベイスターズAクラスおめでとう!2013年にカープがAクラス入りしたように、ベイスターズが優勝する日はそう遠くないかも?

 

2017年の順位

 

2017年は色付きが6チームでした。

上位6チームのうち、パ4、セ2でした。

オープン戦の順位 チーム名 公式戦の順位
 1位  マリーンズ  6位
 2位  ホークス  1位
 3位  バファローズ  4位
 4位  タイガース  2位
 5位  ライオンズ  2位
 6位  ファイターズ  5位
 7位  スワローズ  6位
 8位  イーグルス  3位
 9位  ベイスターズ  3位
10位  ドラゴンズ  5位
11位  カープ  1位
12位  ジャイアンツ  4位

 

前年王者の広島カープはオープン戦で出遅れるも2連覇達成。

ドラゴンズとスワローズは泥沼のようなシーズンでした。ジャイアンツは超が付くほどに久々のBクラス。

パリーグはホークスが首位に返り咲きました。

 

10年間のデータから見えること

 

 

10年間のデータを並べました。これから読み解いていきます。

 

強いチームのオープン戦の成績は当てにならない

 

前年(もしくもっと前)から強いチームの場合、オープン戦で負けが先行してもあまり気にする必要がないようです。

例でいえば落合監督が在任していた中日ドラゴンズはオープン戦に弱かったが、公式戦では1位か2位を続けていました。オープン戦を調整の場として活用できたのではないかと推測できます。

読売ジャイアンツはオープン戦も公式戦もほぼAクラスをキープしていますが、たまにオープン戦で負けて(7位以下)も、2008年や2009年は優勝しています。地力があるということでしょう。例外として、2017年のシーズンはチームの弱体化が進み、公式戦もBクラスに転落しました。

強かった頃のドラゴンズやジャイアンツのように、常勝軍団にとってオープン戦は調整の場であり、公式戦の順位とは比例しない場合が多いです。

また、ホークスのように、オープン戦も公式戦も安定した強さを発揮するチームがあります。(ホークスだけですが)

 

 

地力がないチームはオープン戦も公式戦も勝てない

 

スワローズやベイスターズのほうに、弱い時期が長いチームはオープン戦でも公式戦でも勝てていません。

もっといえば、オープン戦で勝てても公式戦では勝てません。オープン戦で勝てなかったら公式戦ではさらに勝てません。

強いチームは、オープン戦は×でも、公式戦は〇にもっていくことがありますが、弱いチームはオープン戦で×だったら、かなり高い確率で公式戦も×です。

簡単に言ってしまえば、弱いということです。

前年が弱かったチームは、オープン戦で変化が見えなかったら、今年もダメな可能性が高いですね。

 

データでみる順位の変化

 

オープン戦と公式戦で順位の変動があるチームには色付けしました。

オープン戦で6位以上はAクラスとし、オープン戦と公式戦でA・Bクラスの変動があった数は53回でした。

1年12チーム、10年で120ですので、53/120ということになります。

大きな順位変動(Aクラス→Bクラス、B→A)という意味でいえば、約半分に近い数値ですので、ぜんぜんあり得るという結論になります。

オープン戦の順位は当てにならない

 

あくまでざっとした数え方なので、「3位と4位は大して変わらない」といったご指摘は勘弁してください。

 

オープン戦の順位が当てにならない理由

 

データでみた場合、オープン戦の順位と公式戦の順位は比例しない可能性がまぁまぁあることがわかりました。

では、同じチームが試合をしているのになぜ順位に大きな変動が出るのでしょうか?

考えられる理由について見ていきましょう。

 

試合数が少ないのでブレやすい

 

公式戦は143試合もあるのに対して、オープン戦は多くて20試合程度です。

優勝するような強いチームでも大型連敗は付き物で、20試合位では、チームの強さを表す結果が出ない可能性があります。

日本シリーズのような短期決戦では何が起きるかわからない、と同じ状況だといえます。

地力はないけどたまたま調子がよかったとか、もっと実力はあるけどけが人が多かったとか。

ホークスのようにずば抜けて強いチームなら何年もオープン戦で上位を取りますが、スワローズのような安定していないチームがオープン戦で上位を取っても「たまたま」である可能性が高いといえます。

 

オープン戦は試しの場

 

有名なエピソードを一つ紹介します。

1993年、大型ルーキーと騒がれた松井秀喜は、当時リーグを代表するリリーフ投手だったヤクルト高津臣吾からプロ初ホームランを打ちました。

その時のヤクルトの監督は野村克也さんで、野村さんは高津投手に「投げる球種とコースを指定して」松井秀喜と対戦させました。

松井秀喜はこのコースを打てるのか?を試したと言われています。

ゲームの勝敗と関係ないところで、先のことを考えてデータ収集していたわけです。

 

オープン戦はこの例と同じ要素が大きく、先のこと(公式戦)を見据えてデータを収集したり、作戦を試したり、フォームチェックなど技術的な確認をする場です。

極端にいえば、打たれてもかまわない、抑えられてもかまわないシーンが多いです。

そのため、オープン戦の勝ち負けは大事ではなく、オープン戦で何を得られるかが大事なんです。

オープン戦でやるべきことができたチームは、オープン戦で負けても公式戦で上位に進出するし、オープン戦でたまたま勝っただけのチームは公式戦で負けます。

 

オープン戦は若手メイン

 

オープン戦(特に前半)は実績のない若手を試すチャンスです。

そのため、本来のチーム力を計ることは難しい

公式戦ならスタメンで出る選手がベンチにいるので、期待された(スタメン)若手の成績次第で勝敗が変わります。

そのため、オープン戦で負けても、そのチームが弱いとは限らないです。

 

逆に、オープン戦で結果を残せた(若手)チームは、公式戦に向けて好発進したともいえます。

例えば、去年弱かったスワローズやドラゴンズが(若手主体で)オープン戦で結果を残せれば、少なくても去年とは一味違うかも、という期待が持てますよね。

前年弱かったチームは、オープン戦がよくても公式戦ではダメかもしれないが、オープン戦がダメだったらかなりの確率で公式戦もダメです。

変化が必要です。

 

オープン戦は勝てなくてもかまわない?

 

オープン戦は試しの場なら負けても良いのか?

いや、それは限られた常勝チームだけです。負けの原因をしっかり分析し、公式戦につなげられるチームだけです。

 

去年まで弱かったチームがオープン戦で勝った場合、いくつかの原因が考えられます。

  • たまたま(相手の都合)
  • 若手の成長
  • チーム全体の成長(意識・戦術的な部分)
  • けが人の復帰

 

たまたまかもしれないし、本当に強くなったのかもしれない。

逆をいえば、もし負けまくった場合、公式戦で去年より良くなる可能性は極めて低いといえます。

過去のデータで、弱小チームがオープン戦で下位だったのに、公式戦で上位にくる例はゼロではありませんが、極めて少ないです。良い例が暗黒時代のベイスターズやスワローズですね。

前年からの巻き返しを期するBクラスのチームにとって、オープン戦の勝敗は大事だといえます。

そして勝ちにいって勝ったのではなく、やるべきこと(試すべきこと)をやっての勝利に価値があります。

 

最後にまとめると、

  • オープン戦は実験の場だから勝敗がすべてではない
  • オープン戦で大事なのは公式戦に向けてのテストをしっかりできるか
  • しかし前評判が低いチームはオープン戦で勝てない場合、公式戦でも勝てない

 

オープン戦で優勝したからといって、公式戦でも優勝できると考えるのは早とちりですが、少なくとも希望は持てます。

勝ち癖も勝負ごとには大事ですしね。

多数のファンは結果でしかオープン戦を追えないので、実際に各チームがどういう成果を手にしているのかは推測の域を出ませんが、公式戦に向けて最善の準備が出来ると良いですね。

 

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